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海洋散骨、海洋葬のことが全部わかる

海洋散骨の場合は位牌は必要?

海洋散骨を行う場合、「位牌(いはい)」をどう扱うのか疑問に思う人は多いと思います。

特に、日本の伝統的な仏教では「お墓」と「位牌」の両方を用いる供養が一般的ですが、海洋散骨はお墓を持たない供養方法のため、位牌の扱いについて考える必要があります。

そこで、今回は海洋散骨の場合に位牌が必要か、位牌を作らない場合の供養方法、位牌を作る場合のポイントについて詳しく解説します。

海洋散骨をしても位牌は必要?

海洋散骨を選んだからといって、位牌を作ってはいけないという決まりはないです。

むしろ、遺骨を海に還すことで物理的なお墓がなくなるため、供養の拠点として位牌や仏壇を用意することが一般的です。

特に、以下の理由から位牌を持つ人が多いです。

  • 遺骨を散骨しても、手を合わせる対象がほしい(供養の場としての役割)
  • 仏壇に位牌を安置することで、日常的に故人を偲べる

     

  • 親族が位牌を持つことを希望する場合がある

ただし、個人の考え方や宗教観により、位牌を持たない選択をすることも可能です。

位牌を作らない場合の供養方法

位牌を作らずに供養する場合、以下のような方法が考えられます。

  • 過去帳を用いる(浄土真宗では一般的な供養方法)
  • 写真やメモリアルグッズを用意し、供養の場を作る

     

  • 散骨をした海へ定期的に訪れる(命日やお盆など)
  • 寺院に永代供養を依頼する(合同供養など)

特に、散骨後も故人を偲ぶための場所がほしい場合は、仏壇を用意するのも一つの選択肢になります。

位牌を作る場合のポイント

位牌とは、亡くなった方の霊を祀るための象徴的な存在で、通常は仏壇に安置し、供養を行うために用います。

  • 本位牌(ほんいはい):四十九日後に作り、仏壇に安置する正式な位牌。

  • 白木位牌(しらきいはい):葬儀の際に使う仮の位牌で、四十九日後に本位牌へと切り替える。

※ 仏教の宗派によって位牌の有無や扱いが異なる。たとえば、浄土真宗では本来「位牌を用いず、過去帳で供養する」のが一般的。

位牌とは(豆知識)

海洋散骨を選んでも、位牌を作るなら以下の点を考慮するとよいでしょう。

① 位牌に入れる戒名(または俗名)をどうするか?

  • 戒名を入れる:仏教の正式な供養に則りたい場合。
  • 俗名を入れる:特定の宗教にこだわらず、自由な供養をしたい場合。

② 位牌をどこに安置するか?

  • 仏壇に安置する(伝統的な供養)
  • リビングなどにコンパクトな位牌を置く(現代的な供養)
  • 寺院に預け、永代供養してもらう(位牌堂に安置)

最近では、ミニ位牌やモダン位牌といった「コンパクトで洋室にも合うデザインの位牌」もあり、仏壇を持たない家庭でも取り入れやすくなっています。

まとめ

 ■海洋散骨をしても位牌を持つことは可能(お墓がなくても供養の対象になる)

 ■ 位牌を作らない選択肢もある(過去帳や写真で供養する方法も)

 ■家族の意向や宗派に合わせて位牌の有無を決めるのが大切

海洋散骨をすると物理的なお墓がなくなるため、手を合わせる対象として位牌を残す人も多いですが、それは必須ではありません。

供養の方法は多様化しているので、家族と話し合いながら、故人を偲ぶ最適な方法を選ぶことが大切です。