海洋散骨は、一般的な葬儀とは異なり、形式にとらわれず自由なスタイルで行われることが多いため、「平服」での参加が推奨されるケースが多いです。
今回は具体的にどのような服装が適しているのか、海洋散骨における平服の意味と選び方について詳しく解説します。
海洋散骨における「平服」とは?

「平服」とは、フォーマルすぎず、カジュアルすぎない場に適した服装を指します。一般的な葬儀では「喪服」が基本ですが、海洋散骨では「平服」が求められることがほとんどです。これは、次のような理由によります。
船上の安全性を考慮する必要がある
ヒールのある靴や革靴は滑りやすく危険
動きやすい服装が求められる
海洋散骨は自然葬の一形態であり、堅苦しい儀式ではない
故人を明るく送りたいという意向が強い
形式張らず、家族や親しい人だけで行うケースが多い
天候や季節に応じた服装が求められる
海上は陸上より寒暖差が激しい
濡れる可能性もあるため、適切な服装選びが必要
そのため、海洋散骨で指定される「平服」は、喪服ほどフォーマルではなく、Tシャツやジーンズほどカジュアルではない「程よく控えめな服装」を指します。
海洋散骨に適した平服の選び方
色の選び方
海洋散骨では、黒・グレー・紺などの落ち着いた色が推奨されますが、明るく送りたい場合は白やベージュなども選ばれます。ただし、派手な色や柄物は避けるのが一般的です。
推奨色:黒、グレー、紺、ベージュ、白
避ける色:赤、ピンク、黄色など派手な色や原色
男女別の具体的な服装
男性の平服スタイル
トップス:襟付きシャツ、ポロシャツ、無地のカットソー(派手な柄は避ける)
ボトムス:黒や紺のスラックス、チノパン(ジーンズは避ける)
靴:滑りにくいスニーカー、デッキシューズ(革靴やヒールのある靴はNG)
アウター(寒い時期):シンプルなジャケットやカーディガン
おすすめの組み合わせ
ネイビーのポロシャツ+グレーのスラックス+スニーカー
黒の襟付きシャツ+ベージュのチノパン+デッキシューズ
女性の平服スタイル
トップス:ブラウス、無地のカットソー(派手な柄や透け感のあるものは避ける)
ボトムス:黒や紺のパンツ、ロングスカート(短すぎるものやフレアスカートはNG)
ワンピース:落ち着いた色でシンプルなデザイン(風でめくれないものが理想)
靴:滑りにくいスニーカー、フラットシューズ(ヒールは避ける)
アウター(寒い時期):カーディガン、シンプルなジャケット
おすすめの組み合わせ
白いブラウス+黒のパンツ+スニーカー
グレーのワンピース+デッキシューズ
季節ごとの服装ポイント
春・秋(過ごしやすい時期)
軽めのジャケットやカーディガンを用意すると安心
夏(暑さ対策)
通気性の良いリネン素材やコットン素材を選ぶ
帽子やサングラスで日差し対策(派手すぎないもの)
汗をかく可能性があるので着替えの準備もOK
冬(寒さ対策)
海上は陸より寒いため、防寒対策は必須
厚手のコートや防風ジャケット、マフラー、手袋も準備
避けるべき服装(NG例)
以下のような服装は海洋散骨には適しません。
🚫 ヒールや革靴(滑りやすく、船上では危険)
🚫 派手なデザインの服(葬送の場にそぐわない)
🚫 フレアスカートやミニスカート(風でめくれやすい)
🚫 ジーンズやTシャツ(カジュアルすぎる)
🚫 強い香水やフレグランス(船内で迷惑になる可能性)
まとめ
海洋散骨の「平服」は、落ち着いた色・動きやすさ・安全性がポイントです。
基本は「喪服ほどフォーマルではなく、Tシャツ・ジーンズほどカジュアルではない」服装が理想です。
- 黒・グレー・紺などの落ち着いた色がベストだが、白やベージュもOK
- スニーカーやデッキシューズなど、滑りにくい靴を選ぶ
- 季節や天候に応じた防寒・暑さ対策をする
- 派手すぎる色やカジュアルすぎる服装は避ける
海洋散骨は形式にとらわれない葬送方法ですが、場の雰囲気を大切にしながら、動きやすく安全な「平服」を選ぶことが大切です。