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海洋散骨、海洋葬のことが全部わかる

海洋散骨と自治体の関係は?ルール・対応・相談窓口を解説

「海洋散骨をしたいが、自治体に許可を取る必要はあるのだろうか?」

「市町村ごとにルールが違うのでは?」

こうした疑問は非常に多く寄せられます。

海洋散骨は法律で明確に禁止されていないものの、海は公共財であり多くの人が利用する場です。
そのため、実施にあたっては 自治体や関連機関のルールやマナーを守ることが重要 になります。

この記事では、自治体と海洋散骨の関わりについて詳しく解説します。

◎この記事でわかること◎

  • 海洋散骨は法律で禁止されているのか?
  • 自治体による対応の違い
  • 自治体に相談が必要なケース
  • 自治体が懸念するポイント
  • 利用者が気をつけるべきこと
  • 今後の自治体と海洋散骨の関わり

海洋散骨は法律で禁止されているのか?

日本では、火葬した遺骨をそのまま捨てることは「遺棄罪」に問われる可能性があります。
しかし、粉骨した遺骨を節度を持って海に撒くことは「葬送の一形態」として認められており、法律で禁止されているわけではありません。

ただし、実際に散骨を行う場合には 各自治体や港湾管理者のルール に従う必要があります。

自治体による対応の違い

散骨を直接規制していない自治体

多くの自治体では、海洋散骨に関する条例は存在していません。
ただし「生活環境の保全」「漁業や観光への配慮」といった観点から、節度ある実施を求めています。

ガイドラインを示す自治体

一部の自治体では、散骨に関する独自のガイドラインや注意事項を示しています。
例:

  • 沖合数km以上で行うこと

  • 漁場や観光地、海水浴場近くは避けること

  • 散骨後に花や供物を大量に残さないこと

届出や相談を推奨する自治体

散骨自体を禁止はしていないものの、事前に自治体や港湾管理者に相談するよう案内しているケースもあります。

自治体に相談が必要なケース

  • 出航する港が自治体や漁協の管理下にある場合

  • 観光地や住民生活に影響がある海域で散骨する場合

  • 地元住民から苦情が出る恐れがある場合

特に港を利用する際は、自治体や港湾事務所に確認しておくとトラブル防止につながります。

自治体が懸念するポイント

自治体は海洋散骨そのものを否定しているわけではなく、以下の点を懸念しています。

  • 漁業資源や環境への影響

  • 観光地や海水浴場でのトラブル

  • 地元住民の感情的な反発

  • 不適切な業者による無秩序な散骨

そのため、自治体は「法律的に禁止はできないが、節度を守ってほしい」という立場を取るケースが大半です。

利用者が気をつけるべきこと

  • 自治体や港湾管理者への事前確認
     特に出航地や散骨予定海域が観光地に近い場合は重要です。

  • 散骨業者の選定
     信頼できる業者は、自治体との調整やルール遵守に慣れており安心です。

  • 地元住民や漁業への配慮
     生活や経済活動の場である海に迷惑をかけないようにしましょう。

  • 供物・花の扱い
     プラスチックやビニール、金属製品は絶対に海に残さないこと。

今後の自治体と海洋散骨の関わり

  • 需要拡大に伴い、自治体がガイドラインを整備する動きは今後さらに広がると考えられます。

  • 業界団体も自主ルールを設け、自治体と協力しながら健全な散骨文化を育てています。

  • 利用者としては「自治体の意向に沿って節度を守る」ことが、安心できる散骨の第一歩です。

まとめ

  • 海洋散骨は法律で禁止されていないが、自治体のルールや配慮が必要である。

  • 多くの自治体は「ガイドラインや注意事項」で節度ある実施を求めている。

  • 出航地や散骨場所によっては自治体・港湾管理者への相談が望ましい。

  • 信頼できる業者を選び、地域や自然環境に配慮することで安心して散骨できる。

海洋散骨は「故人を自然に還す」尊い供養です。
トラブルなく実施するために、自治体との関係を理解し、社会的なルールを守って進めていきましょう。