「お墓を持たずに自然に還りたい」という思いから選ばれるケースが増えている海洋葬(海洋散骨)。近年はシンプルで低価格な供養方法として注目されていますが、いざ検討しようとすると「相場はいくらくらいなのか」「どのプランを選ぶべきか」が分かりにくいという声も多く聞かれます。
この記事では、海洋葬の相場をプラン別に紹介し、費用を抑えるコツや業者を選ぶ際のポイントも解説します。
◎この記事でわかること◎
- 海洋葬とは
- 海洋葬の相場(プラン別)
- 海洋葬の費用を左右する要素
- 海洋葬の相場を安く抑える方法
- 業者選びのチェックポイント
- よくある質問
海洋葬とは
海洋葬(海洋散骨)とは、火葬後の遺骨を粉末状にして海へ撒く葬送方法です。
お墓を建てる必要がなく、後継者への負担も少ないことから人気が高まっています。
費用は葬儀社や散骨業者によって異なりますが、おおよその相場は5万円~40万円程度です。
海洋葬の相場(プラン別)
委託散骨(代行散骨)
費用相場:5万円~10万円程度
遺族が立ち会わず、業者に遺骨を郵送または持ち込み、代行で散骨してもらう方法です。もっとも低価格で利用でき、費用を抑えたい方や遠方に住んでいる方に選ばれています。
→ 費用に含まれるもの:粉骨、船代、散骨証明書発行など
合同散骨(乗船して他の家族と一緒に散骨)
費用相場:10万円~15万円程度
複数のご遺族が同じ船に乗り、それぞれの遺骨を同じ海域で散骨するプランです。立ち会いができるため「自分の手で散骨したい」という希望も叶い、費用も比較的抑えられます。
→ 費用に含まれるもの:船のチャーター料(相乗り)、粉骨、献花・献酒など
個別散骨(貸切船で家族のみで実施)
費用相場:20万円~40万円程度
ご家族や親しい人だけで船を貸し切り、故人を見送るプランです。セレモニーの自由度が高く、読経や音楽演奏などを取り入れることも可能です。プライベート空間でゆっくり見送りたい方におすすめです。
→ 費用に含まれるもの:貸切船代、粉骨、司会進行、献花、写真撮影など
特別プラン(海外散骨・セレモニー付き)
費用相場:50万円以上
ハワイ・グアム・沖縄など特別な場所で散骨を希望する場合や、大人数でのセレモニーを行う場合はさらに費用がかかります。旅行を兼ねて行うケースもあります。
海洋葬の費用を左右する要素
散骨の形式(委託・合同・個別)
船の規模や航行時間(近海での短時間か、沖合まで行くか)
粉骨や献花などオプションの有無
写真・動画撮影、読経など追加サービス
地域差(首都圏はやや高め、地方は安めの傾向)
海洋葬の相場を安く抑える方法
委託散骨を選ぶ(費用は最安)
複数の業者から見積もりを取って比較する
不要なオプション(動画撮影・豪華な花など)を省く
シーズンオフ(冬季など)を選ぶと割引がある場合も
業者選びのチェックポイント
費用だけでなく、信頼性やサポート体制も重要です。以下を確認しましょう。
粉骨をきちんと行っているか
散骨場所や日時を明示しているか
追加費用の有無が分かりやすいか
散骨証明書を発行してくれるか
過去の実績や口コミが良いか
よくある質問
海洋葬は本当にお墓より安いの?
はい。一般的にお墓を建てると100万円以上かかりますが、海洋葬は数万円~数十万円で済みます。
複数の遺骨をまとめて散骨できる?
家族の希望があれば可能ですが、業者によってルールが異なります。事前に相談しましょう。
海洋葬の後に遺骨は残らない?
散骨した遺骨はすべて海に還るため、手元には残りません。ただし一部を手元供養として残す方法もあります。
まとめ
海洋葬の相場は5万円~40万円程度で、選ぶプランによって大きく変わります。
費用を抑えたいなら委託散骨
家族で見送りたいなら合同散骨
プライベートなセレモニーを希望するなら個別散骨
といったように、希望や予算に応じて選択が可能です。
安心して故人を見送るためには、費用だけでなく信頼できる業者選びが欠かせません。まずは複数の業者から資料を取り寄せて比較してみることをおすすめします。

