近年、日本でも人気が高まっている「海洋葬(海洋散骨)」ですが、国際的な交流が増えるなかで、「英語でどう説明すればいいの?」と迷う人も多いのではないでしょうか。
この記事では、「海洋葬」を英語でどう表現するのか、海外ではどのように行われているのか、また外国人に説明する際の自然な英語フレーズなどを、わかりやすくご紹介します。
◎この記事でわかること◎
- 海洋葬は英語で何という?
- 海外における海洋葬(Sea Burial)の文化
- 英語で海洋葬を説明する際のポイント
- 海洋葬を海外で行う場合の注意点
- 英語でよく使われる関連用語
- 海洋葬を英語で紹介する文章例
海洋葬は英語で何という?
海洋葬は英語で、一般的に “sea burial” または “scattering ashes at sea” と表現されます。
sea burial(シー・ベリアル):直訳すると「海上埋葬」。遺体そのものを海に葬る意味で使われることがありますが、現代では遺灰をまく(散骨する)意味でも広く用いられています。
scattering ashes at sea(スキャタリング・アッシズ・アット・シー):直訳すると「海で遺灰をまく」。より自然で日常的な表現として、会話や観光説明などにも適しています。
たとえば、
My father’s ashes were scattered at sea.
(父の遺灰は海にまかれました。)
といった形で使うことができます。
海外における海洋葬(Sea Burial)の文化
アメリカ・ヨーロッパの場合
欧米諸国では、海洋葬は「自然に還る」エコフレンドリーな葬送方法として知られています。特にカリフォルニア州やハワイ、イギリスなどでは、法律で許可を得た区域で散骨が行われています。
また、環境保護の観点から生分解性の骨壺(biodegradable urn)を使用するケースも増えています。
アジア圏との違い
一方で日本では、宗教や慣習の影響もあり、海洋葬はまだ比較的新しい選択肢です。
「先祖代々のお墓に入る」ことが一般的だった文化の中で、個人の自由な葬送の形として注目されるようになっています。
英語で海洋葬を説明する際のポイント
外国人の方に海洋葬を説明する際は、以下の3つのポイントを押さえると伝わりやすくなります。
宗教的背景が薄いことを伝える
In Japan, a sea burial is usually a non-religious ceremony.
(日本の海洋葬は、宗教色の薄い儀式です。)
自然に還るという考え方を強調する
It is a way to return to nature and the sea.
(自然や海に還るという考え方です。)
家族で行う心温まる儀式であることを伝える
Families gather and scatter ashes while offering flowers to the sea.
(家族が集まり、花を海に捧げながら散骨します。)
海洋葬を海外で行う場合の注意点
法律・許可の確認
国や地域によっては、散骨できる海域や方法に厳しいルールがあります。
アメリカでは環境保護庁(EPA)の規定により、陸地から3海里以上離れた地点で行うことが義務付けられています。
環境への配慮
海外でも日本でも共通して重要なのが、環境に優しい葬送を行うことです。
プラスチックや金属を含むものを海に投げ入れるのは違法またはマナー違反とされることがあります。
英語での手続きや問い合わせ
外国の業者と連絡を取る際は、次のようなフレーズが役立ちます。
“I would like to arrange a sea scattering ceremony.”(海での散骨式を手配したいです)
“Do I need a special permit for a sea burial?”(海洋葬には特別な許可が必要ですか?)
英語でよく使われる関連用語
| 日本語 | 英語 | 説明 |
|---|---|---|
| 遺灰 | ashes | 火葬後の遺骨 |
| 散骨 | scattering | 灰をまく行為 |
| 献花 | flower offering | 花を捧げること |
| 海洋葬 | sea burial / scattering ashes at sea | 海での葬送 |
| 骨壺 | urn | 遺灰を納める容器 |
海洋葬を英語で紹介する文章例
In Japan, sea burials have become popular as an eco-friendly and symbolic way to say goodbye to loved ones.
Families gather on a boat, offer flowers, and scatter ashes into the ocean, returning the remains to nature.
(日本では、自然に還るエコで象徴的な葬送方法として海洋葬が人気を集めています。家族が船に乗り、花を捧げ、遺灰を海にまくことで、大切な人を自然に還します。)
まとめ
海洋葬は、国を問わず「自然に還る」「心穏やかに見送る」という普遍的な価値を持つ儀式です。
英語で伝えることによって、文化の違いを超えて多くの人に理解してもらうことができます。
今後は、日本の丁寧で美しい海洋葬文化を、世界に発信していくことも重要な役割となるでしょう。

