海に還る自然葬として人気が高まる「海洋葬」。
とはいえ、一般的な葬儀とは少し勝手が異なるため、「どんな服装が正しいのか分からない」という声が多く寄せられます。
このページでは、海洋葬での適切な服装・マナー・失敗しないポイント・季節ごとの注意点をわかりやすく解説します。
初めて海洋葬に参加する方も、施主としてゲストに案内する立場の方も、ぜひ参考にしてください。
◎この記事でわかること◎
- 海洋葬の服装はなぜ迷う?
- 海洋葬の基本的な服装マナー
- 【男女別】海洋葬のおすすめ服装
- 【季節別】春夏秋冬の服装ポイント
- 【ケース別】散骨スタイルで服装は変わる?
- NGな服装・避けるべき身だしなみ
- 船上で快適に過ごすための持ち物
- 施主がゲストに案内すべき「服装案内文」例
- よくある質問
海洋葬の服装はなぜ迷う?
海洋葬は“自然の中で行う散骨”であり、形式・服装の自由度が一般の葬儀より高く、「喪服? 私服? カジュアルでいい?」という迷いが生まれがちです。
特に船を利用するため、
暑さ・寒さ
風や波
汚れ
といった自然環境を考慮しなければなりません。
そのため、「失礼のない服装」+「安全で快適な服装」の両立が必要となります。
海洋葬の基本的な服装マナー
結論として、海洋葬での一般的な服装は、
喪服ではなく、落ち着いた色の平服(略礼服)が最も適しています。
基本マナー
黒・紺・グレーの落ち着いた色味
動きやすい服装
TPO(散骨スタイルや施主の意向)を優先
船上で風にあおられない服装
履き慣れた歩きやすい靴
「喪服禁止」というわけではありませんが、
海の上で喪服は動きづらく・暑い/寒いことが多いため、ほとんどの海洋葬業者が平服を推奨しています。
【男女別】海洋葬のおすすめ服装
男性
落ち着いた色のジャケットまたはカーディガン
襟付きシャツ(白・淡色・黒)
スラックスまたはチノパン
歩きやすいスニーカー(黒が無難)
夏は半袖シャツも可
スーツでもOKですが、ネクタイは外す方が多め。
風でネクタイがなびくため、つけるなら黒の地味なもの+タイピンがおすすめ。
女性
黒・紺・グレーのワンピース
カーディガンまたは軽いジャケット
パンツスタイルもOK(船上ではむしろ安心)
低めのヒール or スニーカー
スカートの場合は風でめくれない丈(膝下〜ロング)を選ぶと安心。
【季節別】春夏秋冬の服装ポイント
春(3〜5月)
風が強く肌寒い日も多い → 薄手の上着が必須
花粉・海風対策でマスクが役立つ
夏(6〜9月)
直射日光が強いため
UVカットシャツ
帽子(大きすぎないもの)
汗をかいても大丈夫な素材
しかし “短パン・露出の多い服” はNG
秋(9〜11月)
1年で最も海洋葬に適した季節
薄手の羽織+パンツスタイルが快適
冬(12〜2月)
船上は陸より 3〜5℃寒い
ダウンや厚手コートもOK
黒・紺の落ち着いた色なら問題なし
手袋・マフラーも推奨(派手色は避ける)
【ケース別】散骨スタイルで服装は変わる?
海洋葬には主に3種類あり、服装のトーンが少し異なります。
合同散骨
より“フォーマル寄り”が無難
他のご遺族と同乗するため
チャーター散骨(家族葬形式)
平服で問題なし
施主の意向に合わせやすい
自分たちのみで乗船し散骨
カジュアルでもOK(ただし落ち着いた色)
NGな服装・避けるべき身だしなみ
派手な色(赤・黄色・柄物など)
短パン・タンクトップ
高いハイヒール・厚底サンダル
強い香水
大きな帽子(風で飛ぶ可能性)
スカートの極端なミニ丈
ロングスカートの裾が濡れる素材
特に風が強いため、風でめくれる服・飛びそうなアイテムは避けることが大切です。
船上で快適に過ごすための持ち物
飲み物
日焼け止め
ハンカチ・ティッシュ
酔い止め薬
上着(寒さ対策)
髪ゴム(ロングヘアの方)
予備のマスク
海風は想像より強いため、髪が乱れやすくヘアゴム・ピン は必須です。
施主がゲストに案内すべき「服装案内文」例
例:
海洋葬当日は、喪服ではなく「黒・紺・グレーの平服」でお越しください。
船上は風が強いため、スカートの場合は丈が長めのもの、靴は歩きやすいものをおすすめします。
季節に応じた防寒着・日よけ対策もご準備ください。
そのまま案内メールやLINEに貼り付けて使えます。
よくある質問
喪服を着て行ってはいけませんか?
喪服でも問題はありませんが、船上では動きにくく暑さ・寒さの負担があるため、ほとんどの業者が平服を推奨しています。
ジーンズはOK?
黒や濃紺でシンプルなデザインならOK。
ただし破れ・装飾のあるデニムは避けましょう。
サンダルやヒールは?
危険なためNGです。
滑りにくいスニーカーが最適です。
子どもの服装は?
大人と同じく、黒・紺・グレーの“動きやすい服”で問題ありません。
カジュアルすぎると失礼?
派手でなければ問題ありません。
海洋葬は形式に縛られず「自然に還す」ことが主目的です。
まとめ
海洋葬は「落ち着いた平服」で快適に参加するのが正解
海洋葬の服装選びは、「海の環境に合わせた動きやすさ」+「落ち着いた色味のマナー」を守ることが基本です。
ポイントまとめ
喪服より「黒・紺・グレーの平服」が最適
船上は風が強い → パンツスタイルが安心
服装は散骨スタイルや施主の意向に合わせる
季節によって防寒・日よけ対策を
派手すぎる服装・歩きにくい靴はNG
これらを押さえておけば、海洋葬にも安心して参加できます。

