海洋散骨を行ったご家族にとって、「一周忌はどうやって供養すればいいの?」「お墓がないけれど、仏壇もないけれど、何かできることはある?」と感じる方は少なくありません。
本記事では、海洋散骨後の一周忌に行える供養の方法、実際の流れ、気をつけるポイントなどをわかりやすく解説します。
◎この記事でわかること◎
- 一周忌とは?その意味とタイミング
- 海洋散骨後の一周忌でできる供養方法
- 一周忌に必要なもの・費用の目安
- よくある質問
- 一周忌後の供養についてこれからもできること
一周忌とは?その意味とタイミング

一周忌の意味
故人が亡くなって満1年を迎える法要。
親族や知人を招き、故人を偲ぶ節目として多くの方が行います。時期の目安
亡くなった日から数えてちょうど1年(命日)に近い土日などに実施されるのが一般的です。
海洋散骨を選んだ場合も、一般的な仏教・宗教の考え方に基づいて一周忌を行うことは可能です。
お墓がないからといって何もできないわけではなく、ご自宅や別の場所でも、「故人を偲び、感謝する気持ち」があれば立派な供養になります。
海洋散骨後の一周忌でできる供養方法
お墓がなくても、以下のような形で心を込めた一周忌を行うことができます。
自宅での法要(読経・焼香)
お坊さんに来ていただき、ご自宅で読経と焼香を行う
仏壇がなくても、遺影やお花・お線香などを用意すれば大丈夫
自宅で静かに手を合わせるだけでも立派な供養になります
お寺や納骨堂での法要
海洋散骨前に一時的に安置したお寺がある場合、そこで法要を依頼する
永代供養墓や納骨堂がある場合は、法要プランが用意されていることも
散骨した海に向けて手を合わせる・訪問する
海岸や展望スポットから、散骨した方向の海に向けて手を合わせる
家族で集まり、故人を偲ぶ会を開く(お食事会なども可)
※実際に散骨した海域に再度クルーズや遊覧船で訪れる方もいます。
手元供養・写真・思い出グッズとともに過ごす
小さな骨壷やメモリアルジュエリーなどで故人を身近に感じる
アルバムや故人の好きだった音楽を囲み、思い出を語り合う
一周忌に必要なもの・費用の目安

内容 | 費用の目安 |
---|---|
僧侶の読経(出張) | 3万〜5万円程度(宗派・地域により変動) |
お供え・花・線香 | 数千円〜1万円程度 |
お食事会 | 人数×3,000〜5,000円程度(自宅やレストラン可) |
メモリアルギフト | 任意(数千円〜) |
※「身内だけで簡素に」「親族や知人を呼んで正式に」など、柔軟に対応可能です。
よくある質問
Q. 海洋散骨をしたら一周忌はやらなくてもいいの?
→ 必須ではありませんが、節目のタイミングとして多くの方が実施しています。形式よりも、気持ちが大切です。
Q. 仏壇もお墓もないけれど大丈夫?
→ 大丈夫です。写真や遺影、お花などがあれば、自宅の小さなスペースでも供養が可能です。
Q. 海に再訪することはできる?
→ 散骨場所が明記されていれば、近くの海岸や展望台から手を合わせる方もいます。再乗船できる業者も一部あります。
一周忌後の供養について|これからもできること
一周忌が過ぎても、故人を偲ぶ気持ちを続けるために、以下のようなことをされる方も多くいます。
メモリアルジュエリーで常に身につける
命日に故人の好きだった食事を囲む
オンライン供養や供養碑に名前を刻む
二周忌、三回忌など節目ごとの法要
海洋散骨後の供養は、「自由であること」が最大の特徴です。
まとめ
海洋散骨を選んだあとでも、一周忌を行うことで故人への想いを再確認し、ご家族が前に進むきっかけとなります。
お墓がなくても、お坊さんを呼ばなくても、心を込めて手を合わせることそのものが供養です。
形式にとらわれず、あなたらしい供養の形を見つけてみてください。