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海洋散骨、海洋葬のことが全部わかる

海洋散骨における骨壷の取り扱いについて徹底解説

近年、自然に還る葬送方法として「海洋散骨」を選ぶ方が増えています。その際に多くの方が疑問に思うのが「骨壷はどうするのか?」という点です。

従来の納骨やお墓参りでは骨壷が一般的ですが、海洋散骨においては骨壷をそのまま海に流すわけではありません。
この記事では、海洋散骨における骨壷の扱い方や注意点を詳しく解説します。

◎この記事でわかること◎

  • 骨壷は海に流せるのか?
  • 海洋散骨で一般的な遺骨の流れ
  • 骨壷はどう保管・利用すべきか?
  • 水溶性骨壷という選択肢
  • 骨壷処分の注意点

骨壷は海に流せるのか?

結論から言うと、通常の陶器製や金属製の骨壷を海に流すことはできません

理由は以下の通りです。

  • 陶器や金属は自然に還らず、海洋汚染につながる

  • 船舶事故や環境破壊の原因になる

  • 法律上、廃棄物処理法などに抵触する可能性がある

そのため、散骨においては「骨壷を海に沈める」という方法は認められていません。

海洋散骨で一般的な遺骨の流れ

遺骨を粉骨する

散骨では2mm以下のパウダー状に粉骨することが必要です。

粉骨を行うことで自然環境への負担を減らし、法律的にも問題がなくなります。

専用の容器や袋に納める

水溶性の紙袋や布袋を使い、海に還せる形で遺骨を包みます。

環境に優しい水溶性素材が一般的です。

船上から散骨する

船から海へと撒く形式や、水溶性の袋ごと海へ沈める形式があります。

骨壷はどう保管・利用すべきか?

散骨を行う場合、骨壷の扱いは大きく3つに分けられます。

散骨前に一時的に保管する

火葬後の遺骨は一旦骨壷に収められるため、散骨までの間は骨壷で安置します。

散骨業者に依頼すると、粉骨の際に骨壷から遺骨を取り出す作業を行ってくれます。

粉骨後に不要になる場合

散骨後は骨壷が空になります。多くの方は自宅で処分に困ることになります。

陶器製骨壷は一般ゴミとして出せない場合が多いため、業者に引き取り処分を依頼するのが一般的です。

手元供養用に使う

散骨の一部だけを行い、残りの遺骨を自宅に手元供養として残す方も増えています。

この場合は、インテリアになじむ小型の骨壷やデザイン性のある骨壷を購入するケースが多いです。

水溶性骨壷という選択肢

最近では、環境に配慮した「水溶性骨壷」も登場しています。

  • 特殊な紙や素材でできており、海に沈めると時間をかけて溶ける

  • 海に直接遺骨を撒くのに抵抗がある方に人気

  • 法律的にも問題なく利用できる

ただし、地域や業者によって対応が異なるため、事前に確認が必要です。

骨壷処分の注意点

海洋散骨の後、骨壷をそのまま処分してしまうと違法となる場合があります。
安全な方法としては:

  • 散骨業者に引き取りを依頼する

  • 仏具店や葬儀社で供養処分をお願いする

  • 自治体のルールに従って廃棄する

環境や法令に配慮した正しい処分方法を選びましょう。

まとめ

  • 海洋散骨では陶器や金属製の骨壷をそのまま海に流すことはできない

  • 遺骨は粉骨し、水溶性の袋や容器に入れて散骨するのが一般的

  • 骨壷は散骨後に不要になるため、処分や手元供養の準備を考える必要がある

  • 水溶性骨壷を利用すれば、海に沈める形で自然に還すことも可能

海洋散骨を検討している方は、骨壷の扱いまで含めて計画しておくと安心です。