北海道は雄大な自然と広大な海に囲まれ、四方を太平洋・日本海・オホーツク海に接する地域です。そのため、近年注目を集めている海洋葬(海洋散骨)においても、自然豊かな北海道ならではの魅力があります。
「お墓を持たずに自然に還りたい」「海にゆかりがある故人を見送りたい」といった想いから、北海道での海洋葬を選ぶご家族が増えてきました。ここでは、北海道で海洋葬を行う際の流れ・費用・注意点・おすすめの業者・よくある質問を詳しく解説します。
◎この記事でわかること◎
- 北海道での海洋葬の流れ
- 北海道での海洋葬の費用相場
- 北海道で海洋葬を行う際の注意点
- 北海道でおすすめの海洋葬業者
- よくある質問
北海道での海洋葬の流れ
海洋葬の基本的な流れは全国共通ですが、北海道ならではの特徴もあります。
ご遺骨の準備(粉骨)
ご遺骨を2mm以下に粉末化する「粉骨」が必要です。
専門業者に依頼するのが一般的で、北海道内でも対応可能な業者があります。
海域の選定
小樽・函館・苫小牧・釧路など、北海道では出港地によって海域が異なります。
故人の思い出の場所や家族が訪れやすい港を選ぶことが多いです。
出港・献花・散骨
チャーター船または合同散骨船に乗船し、沖合まで出ます。
遺族で献花・献酒・黙祷を行い、粉骨した遺骨を海へ散骨します。
帰港・証明書発行
散骨を終えた後、業者から「散骨証明書」が発行されます。
証明書には散骨日時や海域座標が記載され、後日供養の目安になります。
北海道での海洋葬の費用相場
北海道の海洋葬費用は、プランや出港地によって変動します。
| 合同散骨(乗合プラン) | 5万~15万円 | 複数のご遺族が同じ船に同乗し、順番に散骨を行います。費用を抑えたい方向け |
| 個別散骨(チャーター船プラン) | 15万~30万円 | ご家族や親しい方のみで船を貸切り、自由に葬送できるプラン |
| 委託散骨 | 3万~7万円 | 遺骨を事前に業者へ送り、スタッフが代行して散骨を行う方法。立ち会い不要。 |
北海道は移動距離が長いため、港までのアクセスや宿泊費も含めて予算を考えることが大切です。
北海道で海洋葬を行う際の注意点
天候の影響を受けやすい
北海道は風や波が強く、特に冬季は出航が難しい場合があります。
春〜秋にかけての実施が一般的です。
寒冷地特有の準備が必要
乗船時は防寒着が必須です。
小さなお子様や高齢者の参加には配慮が必要です。
宗教的・親族的合意
お墓を持たない海洋葬は、親族間で賛否が分かれる場合があります。
実施前に家族全員で話し合い、理解を得ておくことが大切です。
遺骨を取り戻せない
一度散骨すると遺骨を再び取り戻すことはできません。
手元供養(ミニ骨壷やメモリアルグッズ)との併用がおすすめです。
北海道でおすすめの海洋葬業者
北海道内には、海洋葬を専門に行う業者や葬儀社提携プランがあります。
小樽・函館エリア:観光船を活用した散骨サービスあり
苫小牧エリア:札幌市内からのアクセスが良く、利用者が多い
釧路エリア:太平洋に面した広大な海域で自然豊かな散骨が可能
また、全国展開の散骨業者も北海道での実施に対応している場合が多く、地元業者+全国業者の両方を比較検討するのがおすすめです。
よくある質問
北海道の冬でも海洋葬はできますか?
冬季は海が荒れやすいため、多くの業者が出航を制限しています。実施は春から秋が中心です。
北海道で海洋葬を行う場合、どの港から出航しますか?
小樽、函館、苫小牧、釧路など主要港が利用されます。業者により対応港が異なります。
海洋葬の証明書は発行されますか?
はい。日時・海域の座標が記載された「散骨証明書」が発行され、後日の供養や記念に活用できます。
北海道以外に住んでいても依頼できますか?
可能です。道外の方でも、旅行を兼ねて北海道で散骨するケースもあります。代理散骨を依頼する方法もあります。
宗教儀式は行えますか?
無宗教のセレモニーが基本ですが、僧侶や牧師を招いて読経や祈祷を行うことも可能です。
まとめ
北海道での海洋葬は、広大な自然と豊かな海に抱かれた特別な供養方法です。
費用は比較的リーズナブルで、後継ぎに負担をかけない点や、自然に還れる安心感から人気が高まっています。
ただし、天候の影響や親族の理解といった点に注意が必要です。
「自然に還りたい」「海にゆかりのある場所で眠りたい」と考える方にとって、北海道での海洋葬は最適な選択肢のひとつになるでしょう。

