海洋散骨には 「合同散骨」「個別散骨」「委託散骨」 などいくつかの方法がありますが、特に 「チャーター散骨」 は、家族や親しい人だけでプライベートな時間を過ごせるため、人気があります。
ここでは、チャーター散骨とは何か、メリットや費用、注意点、体験談 について詳しく解説します。
チャーター散骨とは?

チャーター散骨 とは、専用の船を貸し切り、自分たちだけで海洋散骨を行う方法 です。
特徴
完全プライベート(他の遺族と一緒にならない)
出航時間・場所を自由に選べる
家族や親しい人と特別な時間を過ごせる
セレモニーをカスタマイズできる(音楽、読経、献花など)
こんな人におすすめ
家族だけで静かに見送りたい
ゆっくりとお別れの時間を持ちたい
故人の希望する海域で散骨したい
船の出航時間や日程を自由に決めたい
チャーター散骨のメリット
完全プライベートで静かにお別れできる
合同散骨の場合、他の遺族と一緒になるため、落ち着いて見送れないこともあります。
チャーター散骨なら、家族だけで故人との最後の時間を過ごせる ため、満足度が高いです。
出航時間や日程を自由に決められる
合同散骨は業者が指定する日時に合わせる必要がありますが、チャーターなら 希望の日時に出航可能。
「故人の誕生日」「命日」など、特別な日に散骨したい場合に適している でしょう。
好きな場所で散骨できる
故人が好きだった海
生前にゆかりのあった海
家族の思い出のある場所
など、希望の海域を選べるのが大きなメリットです。
オプションが豊富で、オリジナルのセレモニーが可能
献花や献酒
好きな音楽を流す
お坊さんを呼んで読経
バルーンリリース
故人の名前を入れたメモリアルプレートを流す など
故人の好みに合わせた散骨が可能です。
チャーター散骨の流れ
① 業者を選ぶ
信頼できる海洋散骨業者を探す(口コミ・実績をチェック)
希望の海域・プランがあるか確認
② 予約・日程調整
希望の日時を予約
乗船人数や散骨方法を決める
オプション(献花、音楽、読経など)を選ぶ
③ 遺骨の粉骨(パウダー化)
海洋散骨では、遺骨を2mm以下のパウダー状にする必要がある
業者が粉骨を行ってくれる場合もある
④ 当日、船に乗船して出航
港に集合し、船に乗船
散骨スポットまで移動(約30分〜1時間)
⑤ セレモニー・散骨
献花、読経、音楽、黙祷などを行い、海に遺骨を流す
家族で最後の別れの時間を過ごす
⑥ 帰港・解散
散骨証明書を受け取る(業者による)
後日、希望すれば「散骨した海域の座標データ」も受け取れる
チャーター散骨の費用相場
プラン | 費用相場 | 特徴 |
---|---|---|
小型船チャーター(家族向け) | 15万〜30万円 | 5〜10名程度、近場の海 |
中型船チャーター | 30万〜50万円 | 10〜20名程度、沖合まで行ける |
大型船チャーター(豪華プラン) | 50万〜100万円以上 | 20名以上、特別仕様のクルーズ船 |
費用に含まれるもの
船の貸切料金
乗船料(人数分)
遺骨の粉骨処理
献花・献酒
散骨証明書
オプション料金
僧侶を呼んで読経(3万〜10万円)
プロカメラマンの撮影(5万〜10万円)
音楽演奏(5万〜20万円)
バルーンリリース(2万〜5万円)
チャーター散骨の注意点
天候の影響を受けやすい
天候が悪いと延期になる可能性がある(特に台風・強風時)
予約時に キャンセル規定 を確認しておく
費用が高め
合同散骨や委託散骨より 費用が高くなる
参加人数が多い場合は 割り勘にすると負担が減る
船酔いのリスク
長時間船に乗るため、船酔い対策が必要(酔い止め薬を飲む)
遺族間で意見が分かれることもある
「お墓に納骨したい」家族と意見が違う場合がある
事前にしっかり話し合いをして決める ことが大切
チャーター散骨の体験談
50代女性(東京都在住)
「母の希望で、家族だけで湘南の海へ散骨しました。
チャーター船だったので、静かな環境で母を見送ることができました。
波の音を聞きながら手を合わせ、涙が止まりませんでしたが、
どこか温かい気持ちになれました。
母の好きだった音楽を流したのも、とても良かったです。」
体験談からわかること
完全プライベートなので、静かにお別れできる
音楽や献花など、オリジナルのセレモニーが可能
「故人の願いを叶えた」と感じられるため、満足度が高い
まとめ
- 家族だけでゆっくりとお別れしたいなら最適
- 好きな日時・場所を選べる自由度がある
- オプションを活用すれば、特別なセレモニーが可能
- 費用は高めだが、満足度も高い
- 天候や船酔い対策が必要
チャーター散骨は、「家族の思い出に残る散骨をしたい」 という人に最適な方法です。
しっかりと準備をして、後悔のない供養をしましょう。